
誰しも、食生活をより豊かにして幸せな暮らしをしたいと思うものです。
これは生きているなら当然のこと。「食」は人間の基本的な欲求であり、追求できる価値でもあります。
今回は、「豊かな食生活」について考えてみたいと思います。
「食生活をより豊かにする」とは?
「食生活をより豊かにする」といっても、人によって考える内容はそれぞれ違います。
高級レストランでの食事を豊かだと考える人もいれば……
世界中の料理を食べ歩きすることが良いという人もいて……
美食と称されるものを食べることで豊かさを感じる人もいます……
人の考えや感覚に優劣はありません。
これが正解というものもありませんので、ご自身が豊かな食生活だと思うことができれば一番よいでしょう。
私の考える「豊かな食生活」とは、次のとおりです。
『食を通じて、心も体も豊かになること』
食べる時に、食材や料理の見た目を視覚として楽しみ、鼻からは香りを堪能し、そして舌で味を味わう。食材の歯ごたえや舌ざわり、喉ごしなどを感じて、食を通じて快感をえる。
家族や友と語らい、時にシェフの説明を受けるなど、耳からも食を楽しむことができます。
食は大変奥深く、食材ひとつとっても、その起源や生産背景、特性を知ることで味わい方がまるで違います。
旬を理解し、季節を感じ、自然の恵みに感謝するといった一連の楽しみこそが、食を通じた豊かさ「豊かな食生活」だと思うのです。
豊かな食生活にぴったりな「渓流料理」
そしてこの豊かな食生活を実現するのに「渓流料理」はぴったりだと考えています。
渓流魚には、個々に旬があり、時期によって子持ちだったり、身が引き締まっていたり、脂がのっていたりと味わいが変わります。
作られた料理にも、背景やストーリーがあって、郷土の歴史を物語るものもあれば、地元で長く親しまれてきたお袋の味を受け継いでいるものもあります。
調理の仕方によって、味や香り、歯ごたえ、舌触りなど、まるで感じ方が違うのです。
渓流魚の背景には大自然があります。地球の営みと大自然に思いをはせ、どうかゆっくりと温かい時間の中で召し上がっていただきたいと思います。
いわな専科が提案する『豊かな食生活のススメ8か条』
食事は毎日の営みです。
人間の体を作る源です。
そして、心と体を豊かにする栄養素です。
いわな専科では、皆さんの食生活をより価値あるものに、よりステキなものにするために『豊かな食生活のススメ8か条』をご提案します。
『豊かな食生活のススメ8か条』 by いわな専科
【1】食べることは幸せ
“食べること”は幸せなことです。
普段の食事でも、いつもとは違う料理でも、
質の話でも、量の話でも、値段の話でもありません。
“食べること”その行為自体に幸せを感じましょう。
【2】五感を使って食す
「視」「聴」「嗅(きゅう)」「味」「触」の五つの感覚を使って食事をいただきましょう。
まずは料理の外観、見た目を楽しみます。
鼻からは料理の香りを十分に。
カトラリーで、時には手で、食材を触っていただくことも。
料理を舌の上にのせたら、うまみが口いっぱいに広がります。
まわりの人と語らいながら、充実したひと時を過ごしましょう。
【3】食前・食後・食事中の挨拶も
美味しく食事をいただくためには、挨拶も忘れないでください。
食前には手を合わせて「いただきます」。
食後には手を合わせて「ごちそうさまでした」。
食事中にも、サーブしてもらったりしたら「ありがとうございます」。
たった一言で、お互いの心が温まり、豊かさが格段にあがります。
【4】ゆっくり食べる
食事の時間は、できれば落ち着いて、ゆっくりとした時間を楽しみましょう。
一口一口、かみしめる味は違うものです。
大地の恵み、自然の恵みに感謝しながら、ゆっくりいただきます。
【5】「おいしい」と口に出す
食生活を豊かにするためには、食事に満足することが大切です。
良い味だなと思ったら、迷わずに「おいしい!」と口に出しましょう。
「おいしい」は魔法の言葉です。
作った人も、食べている人も、その場にいる人も、みんなを気持ちよくさせます。
【6】マナーは意識して
せっかくの食事も、マナーが悪い人がいるとがっかりしてしまいます。
豊かな食生活のためには、マナーを意識することも大事です。
何もマナー本どおりに堅苦しく振舞う必要はありません。
他人にも、自分にも、気持ちよく食事ができるスタイルをつくっていきましょう。
【7】“大好物”をもつ
皆さんは、大好物と呼べる料理や食材がありますか?
大好物があると、食生活がもっと豊かになります。
元気がないとき、落ち込んでいるとき、お祝い事があったとき、嬉しいとき、
人生の色々なターニングポイントで大好物はあなたの背中を押してくれます。
【8】生産者を意識する
ときには、食材を提供している生産者のことを考えてみましょう。
食材ひとつとっても、養殖魚であれば卵から大事に育てている人がいます。
毎日、魚の家(いけす)を掃除し、栄養のある食事(餌)を工夫し、魚1匹の健康状態を日々心配している人がいるのです。
生産者の想いを受け、命の大切さと共に味わっていただきたいです。
いわな専科は今後も「豊かな食生活」を考え続けます
私たちの体は、食事からエネルギーと栄養をとり、生きることができています。
私たち人間の命が有限であるように、人生において食事の回数も数えるほどです。
だからこそ、1回の食事を、どうか大切にしていただきたい。
食生活が豊かであるということは、心も体も満たされることです。
今後も、このブログを通して「豊かな食生活」について発信することで、皆さんの食生活を豊かにするお手伝いができたらいいなと考えています。
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