
川魚は日本各地に古くから存在し、私たちの食生活に寄り添ってきました。 食の多様化により魚離れが進む現代ですが、イワナは子ども時代にぜひ食べておきたい食材です。
今回は、子ども時代にこそイワナを食べておきたい理由と、お子様が食べやすいイワナ料理についてご紹介します。

イワナなど川魚を子ども時代に食べておくと良い理由
なぜ子どもの頃にイワナとマスを食べておいた方が良いのか?
その理由を4点ご説明しましょう。
【理由1】価値ある伝統食だから
イワナやマスを食材とした川魚料理は、水が綺麗な日本ならではの伝統食です。
伝統食とは、「その地域で生産された食材を使って加工・調理され、その地域の風土や習慣に合わせて長い年月をかけて形づくられたもの」とされています。
自然な形で受け継がれてきた日本の伝統食である“和食”は、見た目の美しさや文化など諸々考慮した上で「ユネスコ無形文化遺産」にふわさしいと判断され、2013年に登録されました。
世界が認めるほど価値のある伝統食が身近に存在するにも関わらず、摂取しないのはもったいないですよね。
子どもの頃から伝統食に慣れ親しむことで、大人になってからも自ら選択して食べるようになります。そしてまた次の世代へと、日本の食文化を継いでくれることでしょう。
【理由2】食育につながるから
食育は、知育・徳育・体育の基礎と位置付けられるほど重要なものであり、「食べる力」=「生きる力」を育むことだと言われています。
「食べる力」には、「健康を維持できる」「食文化を理解できる」「食事の楽しさを理解できる」「食べ物への感謝の気持ちが持てる」などが含まれます。(※1)
日本は海に囲まれた地形ではありますが、海沿いに居住する層は限られています。一方、河川は数多く存在し、人々にとってより身近な水域であることは間違いありません。川に生息するイワナやマスといった川魚に触れ、食することで、日本の食文化を知るきっかけになったり、「命をいただくこと」に対して感謝の気持ちを持てるようになります。
イワナやマスを子ども時代に食べることは、「生きる力」を育成することにつながると言えるでしょう。
【理由3】健康な食生活を実践できるから
和食は「理想的な健康長寿食」と言われています。
その理由は調理方法やバランスの良さにあるのですが、使用する食材が良いことも理由のひとつ。和食に欠かせない食材の頭文字をとって「まごわやさしい」という言葉があります。(※2)
「ま」=豆類
「ご」=ごま
「わ」=わかめ等
「や」=野菜
「さ」=魚
「し」=しいたけ等
「い」=芋類
中でも魚は和食における中心的な食材であり、日本人の健康を古くから支えてきたと言っても過言ではないでしょう。
成長期の子どもにとって、十分な栄養摂取は必要不可欠です。イワナは上質なタンパク質がたっぷりつまっています。 その上、脂質が少なく低カロリーなため、健康的に栄養を吸収することができるのです。
【理由4】コミュニケーションが深まるから
子どもの食事で大切なことは「食べることが楽しい」と感じることです。
料理の味が美味しいことも「楽しい」気持ちになりますが、何よりも一緒に食べる人とにこやかに過ごすことが子どもにとっては「楽しい」時間です。
大人も子どもも美味しいと感じるイワナとマス料理は、食す人全員を笑顔にするでしょう。 また川魚をよく食べていた世代である祖父母と食卓を囲むことで、祖父母の幼児期の昔話に花が咲くかもしれません。 コミュニケーションを深めるきっかけになりますので、ぜひ試してみてください。
イワナが食べやすい理由
イワナは品の良い淡白な白身なので、子どもが食べやすい味です。 焼き物にすればホクホクとした食感を楽しむことができるほど身も厚いのが特徴です。
さらに食べやすく!アレンジ料理のご紹介
イワナは生食や焼くだけでも美味しく召し上がることができますが、よりお子様が食べやすいようアレンジするのもおすすめです。アレンジ料理をご紹介します。
イワナ入り野菜たっぷりミネストローネ
イワナと一緒に野菜がたっぷり摂れる栄養満点メニューです!スープなので食欲がない日でも、すーっと食べることができますよ。パンやごはんと一緒に食べれば、十分満足感を得られます。
レシピはこちら「イワナ入り野菜たっぷりミネストローネ♪」
以上今回は、子ども時代にイワナを食べておきたい理由と、お子様が食べやすい料理を紹介しました。
当場のイワナ製品はこちらから↓
鮮度・食べごたえ抜群!香ばしさと濃厚な旨味あふれる「深瀬イワナ」 【イワナ刺身】とろける食感!深瀬イワナの刺身盛り関連する記事

岩魚(イワナ)は通販で購入できる|特徴やおすすめの食べ方をご紹介
普段ご家庭で食卓にのぼる魚といえば海魚がほとんどだと思いますが、時には川魚を無性に食べたくなることがあります。 しかしそんな時にスーパーの魚売り場をのぞいてみても、川魚が並んでいないことも多々あ […]

渓流魚で食育推進 和食文化を知る
2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されて以来、世界的にもひとつの「食文化」として浸透しつつある「和食」。料理そのものだけでなく、日本人の在り方も評価を受けています。 日本人は自 […]

和食はユネスコの無形文化遺産に!京料理に多大な影響を与えた川魚
2013年、「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。新鮮な食材を使った独自の調理方法や栄養バランスの良さ、見た目の美しさ、季節や行事と密接に関係する食文化が文化遺産として相応しいと評価さ […]

おいしい魚を頂くためのおすすめの解凍方法を5つ教えます
日常でも鮮魚をたくさんもらったり、特売で旬の魚を多めに購入してしまってすべてを使い切ることができないときもありますよね。 そんなとき「冷凍してしまうと、味が落ちる…」と思っていませんか? […]

歴史から考える山間地域における岩魚の価値と栄養成分
岩魚のを良く知っている方も知らない方もこんにちは、淡水養魚場「白山堂」の坪田です。 歴史から考える?なんかちょっと難しそうな話だな、、と思った方も 教科書のような歴史のお話をするわけではないので […]

川魚でいつもと違う食卓を日本の食文化を再考する
ショッピングセンターのレストランフロアに足を運べば、中華・イタリアン・洋食などの専門店が、日本食だけでも蕎麦に天ぷら、とんかつ、寿司などバラエティに富んだラインナップが目に入ります。デパートのお惣 […]

イワナの塩焼きの作り方とコツを養魚場が解説 – 家で川魚の塩焼きを楽しむには?
こんにちは、いわな専科の坪田です。 当店では岩魚(イワナ)を販売してまして「イワナはどう焼けば上手く焼けますか?!」というご質問をよく頂きます。 そこで今回は当場の「深瀬イワナ(冷凍・内臓 […]

イワナはお孫さんと一緒に食べるのもオススメです
会うたびに成長し、驚きと可愛さを見せてくれる孫という存在。近くに住んでいる方も、なかなか会えない距離にいる方もいるでしょう。 どのような頻度で会っていたとしても、「孫に会いたい」と思う気持ちは祖 […]

川魚(淡水魚)で有名なものはなに?特徴と注意点を紹介します
「川魚」は「かわざかな」や「かわうお」と呼び、淡水に住む魚のことをいいます。みなさんは「川魚」と聞いて思い浮かべる魚は何でしょうか? キャンプやイベントに行ったときに食べた、つかみ取りや […]

渓流料理を通じてあなたの食生活をより豊かなものに「豊かな食生活のススメ8か条」
誰しも、食生活をより豊かにして幸せな暮らしをしたいと思うものです。 これは生きているなら当然のこと。「食」は人間の基本的な欲求であり、追求できる価値でもあります。 今回 […]

懐かしい渓流魚 心を豊かにする食事
元気で健康な体を保つ秘訣といえば、ご存知の通り「十分な栄養、睡眠と適度な運動」です。とりわけ十分な栄養は、バランスの取れた食事が重要であることはいうまでもありません。 しかし日々忙しくしている […]

川魚は貴重なタンパク源 昔の生活を考える
皆さんは川魚を日常的に食べていますか? 鰻(ウナギ)や鮎(アユ)、鮭(サケ)を食べる人は少なくありませんが、川魚よりも海水魚や肉類を食べる人の方が多いのではないでしょうか? […]

健康で長生きを 長寿国ニッポンを支える伝統食文化
言わずと知れた長寿大国ニッポン。2018年の厚生労働省のデータによると、日本人の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳で、男女ともに過去最高を記録しました。 世界的にみても、世界の国々 […]

皮も骨も全部食べらえる?岩魚のおいしい調理方法や含まれる栄養を解説
川魚の身がプリリと美味しいことはよく知られていますが、皮や骨も食べられることはご存じでしょうか?川魚の中でも岩魚(イワナ)は特に、頭から尾びれまで食べることができます。 必要な栄養を […]

イワナに含まれる栄養素とは?渓流魚の魅力はたんぱく質!【管理栄養士が監修】
こんにちは、管理栄養士の横川仁美です。 今回は、白山堂さん(養殖場白山堂さん)が扱うイワナの栄養面について、詳しく解説していきます。 下に示したのは、白山堂さんのイワナの栄養価の一覧表です。 【 […]

川魚の印象に関するアンケートを実施しました
川魚の印象に関するアンケート調査を実施しました!結果を公表します。 18歳から65歳まで、日本全国に居住している方100名にランダムにご回答いただきました。 ☑ご回答 […]

イワナの魅力と不思議な生態について
渓流釣りの代表格であり、食用としても人気が高いイワナ。 渓流魚の魅力は、身の美味しさだけでなく不思議な生態もそのひとつになっています。 イワナは白山以外でも日本全国各地で、さらには […]

深瀬イワナの原種はこんな顔!地域の岩魚原種を守るために
9/15(日)、今年も白山手取川漁協 源流部の猛者3人が、手取川最上流部の白山白川郷ホワイトロード途中の「親谷の湯」周辺で『源流イワナ』10数尾を釣って持ってきてくれました。 かなり険しい場所で […]